HDDに障害が発生し、お困りの方へ
前提:HDDが全く認識しなくなったのではなく、認識しているが何々出来ない場合のことです。
・最近、パソコンが重くなり、動作が遅くなった。
・一部のフォルダが開けず、困っている。
・フォルダやファイルをコピーしようとしたら、CRCエラーと警告が出て、コピーできない。
・起動時にチェックディスクをかけてよいか、確認してくる。
HDD復旧作業の内容から紐解きます
それでは、HDD復旧作業の内容から紐解いていきましょう。
HDD復旧作業とは?
HDDの復旧作業とは、障害の発生したHDDからデータを取り出す作業です。基本的にそれ以上のことはできません。つまり、HDDを修理するわけではないのです。確かに、一時的に部品交換などを行いデータの取り出しを行うことはあるのですが、やはり厳密には修理ではないのです。
それならば、「HDD復旧」という言葉を使うのはまずいのでは? と思われる方もいらっしゃると思います。しかし、多くの方は修理が可能であると考えて、このようなワードで検索します。まず、見つけてもらわないとどうにもならないので、便宜上「HDD復旧」を名乗っております。
結論:HDDは修理できない?
先にお話ししたとおり、HDDは修理ができません。なぜなら、もともと修理ができるように設計されておらず、基本的には使い捨てだからです。HDDはきわめて精密にできており、密閉状態で使用することを前提とした設計になっています。したがって、HDDは一度開封してしまうと、その後必ず不調になります。
このような理由から一時的に修理することはあっても、それはデータを取り出すための緊急措置であり、そのまま継続して使用できるものではないのです。
HDDの修理が出来ないことを紐解いていきましょう。
チェックディスク(chkdsk)とは?
「chkdsk」は、ファイルシステムのエラーをチェックし、修復するためのプログラムです。
チェックディスク(CHKDSK)の実行は注意が必要
チェックディスクの実行は、HDDに対して良くないので、回復や修復は実行しない。
従って、「chkdsk」がチェックして修復する対象は、あくまでもソフトウェア的なものであり、決してハードウェア的なものではないのです。
これは、そもそも「chkdsk」の役割とは、
異常の可能性があるWindowsのファイルシステムをチェックし、修正するためのものだからです。
従って、ハードディスクにエラーがあるかどうかを調べるために「chkdsk」を走らせるというのは、
誤った使用方法であると言ってもいいかもしれません。
例えば、既にそのパーティションのファイルシステムで管理されているセクタエラーについては、 「chkdsk」を実行しても無視され、そのまま終了します。
これでおわかりだと思いますが、チェックディスクを実行されても、HDDにとって良いことはないのです。
本当の意味でのチェックディスクの怖さとは?
自分が何も実行していないのに、HDDのセクタ異常があるとWindowsは自分の身を守るためにチェックディスクを勝手に実行させてしまうのです。
勝手にチェックディスクが実行された結果、どうなるかというと、フォルダツリーの直下にFOUND.000などのフォルダが勝手に出来てしまいます。
FOUND.000の日付時刻を見るといつ出来たものかわかります。
怖さの事例
ご依頼のお客様の障害HDDから、PC-3000でイメージを作成した結果、次の画像のようにFOUND.000~FOUND.005が発生しておりました。
このお客様の場合、2013年4月頃に外付けHDDが調子が悪かったとのこと、しばらくしてから普通に使えたので、使用して、2018年2月始めに認識しなくなり、依頼に至りました。
2013年4月頃に外付けHDDが調子が悪かったときに、ご自分でFOUND.000を発見出来ていれば、その時にバックアップを実施していれば、ことは大きくならずに済むと考えます。
チェックディスクの恐ろしさ
事例を見ていただきましたとおり、如何にチェックディスクが恐ろしいものなのかおわかりになられたと思います。
ここをご覧になられた方に是非、覚えておいてほしいこと。
1.FOUND.000が発生しているHDDはお使いにならないでください。
FOUND.000などがフォルダツリーに出来ていたら、即、別のHDDにデータをバックアップしてください。
決して、そのHDDをお使いになってはいけません。後に痛い目に遭います。
2.ご自分で、CHKDSKコマンドやデフラグは実行させないでください。
ご自分でCHKDSK /Fなどを実行されて結果が滅茶苦茶なられた方をよくみかけます。
現在のOSでは、デフラグを実行する必要はございません。HDDの障害のある箇所をデフラグが掛かったためにHDDが認識しなくなったことの依頼もございます。
パソコンの動きがおそくなりましたら、90%方、HDDに問題が起きていることが多いです。重要なデータをバックアップされることをお勧めします。
元々、HDDは修理が不可能なものとお考えください。
よく、弊社(ファーストリカバリー)へのお問い合わせで、HDDの修理は出来ますか?というご質問がございます。
修理(Repair)は出来ないのです、とご回答しております。
「修理」という言葉を使用しますと、法律的にも問題で、「HDDが元通りに直っていく」ことに捉えられてしまいます。
データ復旧会社の中には、「HDD修理」と言っている業者もございます。 決して、HDDをどんな方法を実行したとしても、元のように回復することはございません。
それよりも、データをバックアップして、そのHDDはお使いになられないことです。 HDDは消耗品と捉えてください。かなりHDD単体費用もお安くなり、障害が発生しましたら、新しいHDDに交換されることをお勧めします。
日本人は、現在使用しているものをなんとか修理でもして使いたい気持ちになります(私も同じです)が、HDDの場合は修理出来ませんので、ご注意を!!
お客様がこのような障害にあわれないように!!
そのために、このような記事を作成してホームページに掲載して、一人でも多くの方に見ていただき、ご自分で解決出来ることを祈っております。
お客様におかれましては、不意の出費になりますので、少しでもお役に立てればと常日頃から考えております。
まだ軽度障害でしたら、復旧費用をお安く出来る可能性がございます。何かお困りのことがございましたら、是非、ご相談してください。
データ復旧とは?
データ復旧サービスとは、パソコンなどの動作機能を回復させることが目的ではなく、高度な技術と設備や手法を用い、メディア内部に保存されていたデータを取り出すことを目的にしています。
分解し内部の調査・分析して復旧作業を実施しますので、復旧作業後のパソコンや外付けハードディスクなどは機能しない場合もございます。 メーカーの保証期間内であった場合、メーカー保証対象外となる場合もありますので、パソコンなどの修理を優先するか、データ復旧を優先するのかを決定上で、サービスを受ける必要があります。
ハードディスクでは、簡単に言いますと、精密性のため部品の修理が出来ないため、ハードディスク自体の修理をおこなうことは出来ません。各ハードディスクメーカーも修理を前提とした製造方法は採用しておりません。 そのためハードディスクが故障した場合は、新品のハードディスクと交換することが一般的です。
以上、HDDの修理は不可能なことについて説明させていただきました。少しでもお役立ていただければ何よりです。
データ復旧は、ワンチャンスです。
何社もの診断は避けて、良い復旧会社1社に絞るべきである点です。
このように、もともと中度障害だったHDDが2社目以降で認識しなくなり重度障害と診断されます。すると、どこの復旧会社でも重度障害という診断になり、高額な費用になることが予想されます。ほとんどの業者では、中度と重度の復旧費用が全く違うのです。 当然、重度障害の復旧費用は、10万円を超える会社が多いでしょう。したがって、安い会社を探して「はしご」するようなことは避けるべきなのです。かえって費用がかさむばかりか、最悪の場合データ復旧が不可能になるかもしれません。 |
HDD復旧業者に依頼する前の注意点
最初に、HDD復旧を依頼する際の注意点について説明します。HDD復旧業者に依頼をしようとお考えの皆様に向けて、注意点が3つあります。
1.まず障害のあるHDDの症状を見極める
HDDを復旧する難易度は、HDDの障害レベルによって変わってきます。
データを削除したなどの軽い障害であれば、市販の復旧ソフトで復旧できる可能性もございます(おすすめはしませんが)。重い物理障害の場合だと、何もせずに電源をつけないということが1番の解決策ということもあります。
ですので、「今、お持ちのHDDにどのような障害が起こっているのか?」これを把握してから依頼すべきだと思います。
2.料金表の表示形式を見分ける
HDD復旧業者の料金表は表示形式がさまざまです。
復旧料金を書いていないところもありますし、「5,000円~」など上限が書いていないところもあります。
きっちり、上限が書かれているところに依頼するのをおすすめします。
3.HDD復旧の成功率は必ずしも100%ではない
HDDのご依頼(初期診断)は1回で済ました方が格段に成功率が高いです。なぜなら、通電のたびに症状が悪化する可能性があるからです。
本当に復旧できるかどうか、技術力があるのか、きちんと確かめるべきです。依頼を考えている会社の今までの復旧実績やお客様の声、評判なども把握しておくといいでしょう。
HDD復旧ではHDDを修復して復元出来るかどうかがポイントです。
ファーストリカバリーでは、PC-3000 Express with Data Extractor Expressを使用してデータ復旧作業を実施しています。これはポートが4つあり、同時に4台の障害HDDを修復・回復させ、イメージ作成や特殊な処理が出来る優れものです。
HDDの復旧を専門業者へ依頼すると、いくら位になるのか?
BIOSで認識しないHDDの場合、物理障害として判断されるでしょう。したがって、HDDの物理障害の復旧にかかる費用について、調べる必要があります。ところが、その答えは様々です。復旧費用は、それぞれの復旧会社が独自に設定しているため、一概には言えないのです。少し例を挙げてみましょう。
例1:A社の場合(大規模な会社)
A社は都心にかなり広めの物件を借り、従業員も大勢いて復旧設備(PC-3000)も万全です。また、ネットの広告も上位表示されており、広告費をしっかり使っていると予想されます。このような会社の場合は、コストが非常にかかりますので、当然ですが客単価は高くならざるを得ないでしょう。
例2:B社の場合(中規模な会社)
B社は都心の駅から離れている物件を借りているため家賃は安く、従業員も10名前後いて、復旧設備も万全です。また、広告もある程度出しています。法人であることや従業員数なども考えると、やはりコストがそれなりにかかりますので、そこそこの復旧費用になってくるものと考えられます。
例3:C社の場合(小規模な会社)
C社は家賃費用も安く、人員も数名で運営し、復旧設備も万全です。また、広告はほとんど出していない状態です。当然、損益分岐点はかなり低く抑えられるので、安い費用で復旧が可能でしょう。(ちなみに、弊社はこれに近い業態です。)
例4:D社の場合(小規模な会社)
D社は賃貸費用も安く、人員も少人数で個人事業主です(厳密にいうと社ではなく店ですね)。当然、復旧費用も極端に安く設定することが可能ですが、復旧設備を持っていません。つまり、「認識しないHDD」の復旧は不可能に近いと考えます。
おそらく「認識してくれ!」と何回も通電するものと思われます。何回も通電すると、益々HDDの状態は悪化して、もしかすると重度障害に移行する可能性があります。
依頼するなら大きな会社? それとも小さな会社?
費用というポイントで考えると、小さな会社が良いことが分かります。しかし、重要なデータの復旧がそもそもの目的ですから、その復旧会社に依頼して「間違いなくデータを復旧してくれるのか?」という点も重要ではないでしょうか。判断基準は、復旧設備の導入と分解技術にあります。
その他の判断基準としては、口コミが参考になる場合があります。というのも、「お客様に良いサービスを提供して、喜ばれるている」会社であれば、口コミによる紹介が自然と増えるからです。すると、広告費をかけずに済むので、復旧にかかる費用が安くできるのです。
まとめると、小さい会社なら費用を抑えられるものの、確実に復旧作業が行えるのか、しっかりと調べる必要があるといえるでしょう。
なぜ、何社もの診断は避けるべきなのか?
最後に、ぜひ知っておいていただきたいことをお話しします。それは、何社もの診断は避けて、良い復旧会社1社に絞るべきである点です。なぜなら、弱ったHDDは通電のたびに症状が悪化する恐れがあるからです。したがって、何社も渡り歩いて診断を受けることは、極力避けるべきなのです。
- 1社目で通電しHDDを診断(この時点では中度障害)
- 2社目で通電しHDDを診断するも認識しない(重度障害)
- 以降、3社目4社目と認識しない。(どの会社でも重度障害と認定)
このように、もともと中度障害だったHDDが2社目以降で認識しなくなり重度障害と診断されます。すると、どこの復旧会社でも重度障害という診断になり、高額な費用になることが予想されます。ほとんどの業者では、中度と重度の復旧費用が全く違うのです。
当然、重度障害の復旧費用は、10万円を超える会社が多いでしょう。したがって、安い会社を探して「はしご」するようなことは避けるべきなのです。かえって費用がかさむばかりか、最悪の場合データ復旧が不可能になるかもしれません。
極端に安い会社を避けるべき理由とは?
仮に、1万円で復旧します(1万円以下もあるかもしれませんが)という会社をネットで見つけたとします。ですが、決して極端に安い会社はお勧めしません。なぜなら、専用設備を導入していない可能性が極めて高いからです。専用設備を導入していたら、とてもではないですが採算が取れません。
もし、どうしても気になるなら、その会社がどのような方法で復旧しているのか調べてください。目安としては、復旧設備(PC-3000)を使用しているのかです。復旧設備のPC-3000は優れもので、BIOSで認識しないHDDも認識することが多いからです。繰り返しますが、ポイントはPC-3000と分解技術ですよ。
ご参考までに実際の例をご紹介しておきます。ある方が、1万円のような極端に安い会社に依頼したところ、認識しなく復旧不可で返却となり、その後に弊社へ依頼された結果、初期診断で重度障害と認定されました。その業者はおそらく専用設備がないために、悪化させてしまったのでしょう。
その神奈川の会社で約2ヶ月かかって出来なかったのが、弊社では翌日に復旧出来て、お客様大喜びでした。 ⇒お客様の声 速報ページ 神奈川県 個人S様
※格安の弊社でも、重度障害の場合は少額ながら高額にならざるを得ません。
これが、極端に安い会社を避けるべき理由です。このような事態を招かないためにも、よく熟慮されて復旧会社をお選びください。まずは、電話で問い合わせをしてみるべきです。それだけでも、業者を見抜く有効な方法になりますから。
最近の情報としまして、定額料金や固定料金の復旧会社に依頼されて、復旧出来なかった方がけっこうおられました。
それは、出来なかったのは、中度障害の難しいものであったり、「重度障害は対応してなく提携業者に回します」とのことです。
HDDが認識していませんでしたら、軽々しく安い会社を選択すべきではないと思います。
以上、「HDDの復旧を専門業者へ依頼すると、いくら位になるのか?」をご紹介しました。お役に立ちましたら幸いです。
悪徳業者に絶対、引っかからないでください!
データ復旧業者の中には、「悪徳業者」と呼ばれるような業者が現実に存在しています。
復旧費用が高額のようですのでご注意ください。
お問合せいただき、ご依頼された方から、そのような高額見積をされた業者の情報をいただいております。
悪徳業者ではないものの、高額見積は、個人様、法人様におかれましても大変なことです。
どこの業者かは営業妨害になりますので、お教え出来ませんが、問合せ時も巧みに料金を低いように見せかけているようですので、ご注意ください。
ご参考までに、ファーストリカバリーの復旧費用
ファーストリカバリーの復旧費用は、1~2万円で復旧出来る料金ではありませんが、それでも低価格・格安な復旧料金体系になっています。
例えば、HDD復旧(物理障害) 1TBで、4~7万円(税抜)という低価格な復旧料金体系です。
以上、「HDD復旧業者に依頼する前の注意点」をご紹介しました。お役に立ちましたら幸いです。